2023/07/01 14:58


『十二類歌合絵詞』の冒頭の十五夜の歌合を独立させた狩野大学氏信『鳥獣絵卷 十二類歌合』に登場する十二支のキャラクター(子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥)の意匠が3cmほどの大きさに施されています。宮廷貴族の伝統を踏まえつつ、豊かな連想に遊んだ、一流の知識人たちによる産物、こそれが「おはじき墨」デザインのモデルとなっています。
ちょっと一筆したためるだけ、でも上質の墨が伸びやかな線で心豊かな時間を演出してくれます。

<パッケージ内容>

菜種油煙墨 0.3丁型(約5g)12個入り

『笹蔓手金更紗』紋様の裂袋


おはじき墨のおまけ情報
特徴1)日本で唯一人の「墨木型彫刻師」中村雅峯氏が特別に木型を製作
卒寿を迎えた国内唯一の墨木型彫刻師、中村雅峯(なかむらがほう)による墨木型が見事に再現しています。中村は、深さ約0.2ミリ、大きさたった3ミリの文字を片面に500文字ずつ、表と裏を合わせて1000文字を彫り上げた墨型の大作「千字文」も手がけ、その技術と功績から黄綬褒章を受賞した職人です。その卓越した表現力で、たった3cmほどの小さな「おはじき墨」の上に、の繊細でどこかユーモラスな世界観を表現しています。
 
特徴2)地元奈良で和裁の伝統を守る「大原和服専門学園」の学生が一つ一つ手縫いした『笹蔓手金更紗(ささつるできんさらさ)』を再現した裂で作った袋
日本の手作りの真髄を存分に感じられるように、おはじき墨を入れる袋にも工夫を凝らされています。印度更紗の中でも構図に非の打ちどころもない端正さと高貴な趣により、時代を超えて大名や富豪達にも好まれた貴重な笹蔓手金更紗を、地元奈良で和裁の伝統を守り、そして引き継ぐ人材を育てている「大原和服専門学園」の生徒の皆さんが、一針ひと針心を込めて縫ってくれました。裂袋は小さいので細かい作業になるため、着物を作るより難しく、最初の袋を製作するのに何と3時間ほどかかっていたそうです。何個も何個も製作していく中で、最終的には1つにつき1時間程度で完成するようになったそうですが、数百個の袋を完成させると考えると気が遠くなります。手縫いされた袋はしっとりと手に馴染み、豊かな気持ちにさせてくれます。