2025/09/02 20:30

ずらりと並んでいるのは筆づくりに使われる職人のお道具たち。しっかりと手入れされ、大切に使われている様子が伝わってきます。
毛のほつれを直すために使われる「金櫛(かなぐし)」、毛先を寄せて揃えるのに使われる「手金」、毛の長さを測る定規の様な役割を担う「寸木(すんぎ)」、逆毛や、すり減った毛を取り除くために使われる「半指(はんさし)」や軸を加工する際に使う「小刀」。
どれも筆づくりには欠かせない道具たちですが、昨今はこれらをつくる職人がいなくなっています。
例えば、筆のお手入れ用としてご案内している「金櫛」。日本にはこの金櫛をつくる職人が廃業して久しいと聞いています。そのため、中国からの輸入に頼ってきたわけですが、その中国でも職人が高齢化が進み、とうとう入手が困難となってしまいました。
品質保持のために、今回新たに調達したお手入れ用の金櫛は、中国より半製品の状態で輸入し、最後の工程を日本で行っています。
筆に使われる原毛の入手も難しくなっていますので、気に入っている筆は丁寧に手入れして長くお使いください。

先日、つらら庵さんが筆のお手入れ方法について動画を公開されていました。ご参考までにリンクをご紹介いたします。
つらら庵さんが奈良筆「花心」を使ってくださっていますが、手入れの良さにびっくり👍です。